臨床工学技士の平均的な年収について見ていきましょう。
月給は未経験者の場合で18万円～20万円代、経験者の場合は30万円前後です。平均年収は約423万円となり、診療放射線技師が約547万円、臨床検査技師が約496万円であるのと比べてみると、臨床工学技士の平均年収はやや低いといえます。
しかし、一口に臨床工学技士といっても、収入には差が出てくるでしょう。その理由は、先程挙げた未経験か経験者であるかということ以外に、就業形態や手当、勤務先などの違いが挙げられます。
正社員として働く場合の平均年収は約423万円なのに対して、アルバイトやパートで働く場合、時給1,300円～1,800円で求人情報が出ていることが多いです。勤務日数や労働時間などで収入に差がありますが、1日5.5時間で月に12日ほど働く場合の平均年収は約120万円となります。経験者だと即戦力と判断され、最初から平均以上の月給や時給で働くこともできるでしょう。
また、病院で支給される手当で主なものは、「資格手当」「夜勤手当」「待機手当」「透析勤務手当」など業務に関するものの他に、「住宅手当」「通勤手当」などがあります。勤務先によってどのような手当が支給されるのか、どのくらいの金額なのかが異なるため、年収に大きな差が出る場合もあるでしょう。
勤務先についても見ていくと、医療機関の中で一番高収入が期待できるのは民間の総合病院です。ただし、病院によって手当の差があるため注意しましょう。
国公立の病院は福利厚生が充実しており安定性があることから、長く働くことで収入アップが期待できます。透析クリニックは支給される手当が充実しており、また透析を必要とする患者が増加傾向にあるため、今後さらに需要は増えて収入が上がる見込みがあります。医療機関以外では、医療機器メーカーも、平均年収が500万円～650万円とやや高めです。